傷の主
雫石から玄武温泉を通り過ぎ 湯けむりの立つ紅葉の渓谷
滝の上園地の駐車場に 7:45 到着
10台くらいの車が既におり 早くも観光の人や登山の準備をしている人がいる
気温5℃ 寒いせいで 湯けむりも白濃く沸き立つ
鮮やかな紅葉とのバランスがとてもきれいだ
暖房器具も備わった休憩所とトイレのある棟を利用させてもらう
準備を始めると 隣のおじさんが乳頭山ですか? と声を掛けてくる
いいえ 三ツ石山です
そう どちらの登山口もこの駐車場からなんです
予定よりも1時間早いが 8:00すぎザックを背負い歩き始める
アスファルトの道を歩き葛根田川の橋を渡ると
三ツ石山登山口の看板があり 初めて作った登山者名簿をポストに入れた
砂防ダムからの流れる水音を聴きながら
最初から急かよ と文句をいいながら 湿った土を踏み始めた
木の根を利用した踏み込みの浅い階段が続く
足前半分で登り つま先に力が入るのでしんどい
しっかりとした丸太の流れ止め階段もあるけど
落ち葉が降り積もり滑り易い
でも松の葉の絨毯は楽しいぞ
何度も息を整えながら陽の当たる見晴らしまで到達
木々の隙間から滝の上園地の湯けむりが見える
駐車場から220M高度を上げた辺りで ブナの木に傷を発見
なんかワザと付けた痕のような気がしてならない
こんな所に建物がある
看板にはダムの雨量観測施設と書いてある
極度の屋根勾配は雪で絶対に潰れない構造体である事は確実だ
まもなく獣臭さが鼻を突くと 道の真ん中に糞を見つけた
さっきの胡散臭い傷は本物なのか?
取り敢えず娘に買って貰った熊鈴を付けて 慎重に歩いてゆこう
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