キツネ妖怪と地蔵
鹿の湯という日帰り温泉施設がある
那須湯本のいろいろな宿に配湯されている硫黄泉の源泉だ
かぶり湯という独特な入り方を勧めているところだけに
入ってみたいオーラをみなぎっていたのだが
いま温泉入ったばかりと即時却下された
んーせめて上さんと2人で来たのだったら行けたのだがねぇ
ちょうど向かえに殺生石という観光地がある
硫黄が噴き出している荒々しい岩場と
手前には赤い被り物をした帯びただしい数の地蔵が並んでいる
混雑している中 やっとの思いで駐車したら硫黄の臭いが半端じゃない
やっと散歩と思ったるるだが 犬の嗅覚にはヤバイんじゃないのか?
そんな心配もよそに外に出たくて興奮してるから
様子を見ながら連れ出すことにした
岩場の上に長く伸びる木道をコツコツと歩き
赤い毛糸帽や布頭巾を被ったお地蔵さまの所まで来た
数珠を下げた手を合わせて拝んでいるお地蔵さまは
同じ物がなく 顔つき 体格 拝み方が様々
5円玉を足元や合わせた手に差してある感じは異様さが伝わってくる
木道の淵に座り込んでタバコを一服つけているおじいさんがいた
足元を見ると お地蔵さまが一体転がっている
声を掛けてみると 彫り師の方だった
ここの千体地蔵の管理を任されているのだという
一見亡くなられた方の供養の為かと思い込んでいたが
聞くところによると 交通安全祈願の為で
注文が入ったらお地蔵さまを手作りし
最後に背に名前などを彫るんだそうです
うる覚えだけど 一体8万て聞いたような聞かなかったような
忘れました(笑)
実際は870体あるそうです
敷地が広いから いくらでも作れちゃう
長生きして下さいね
殺生石に着いた ちょっと大きな岩にしめ縄が掛けられている
説明看板を読むと 美しい女性に化けていた9つの尻尾を持つキツネが
中国から渡来して日本を滅ぼそうとしてたんだと
陰陽師にバレて那須に逃げても悪行を働いてたんだけど
退治されて毒気を放つ毒石になっても 人や獣を死なす事が続き
伝え聞いた和尚が経を唱えたら岩が3つに割れ散り
残った1つが殺生石と言い伝わったとさ
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